亡くなった親の家を売りたい!売却の流れ・税金・自宅で死亡した時の注意点を解説

亡くなった親の家を売りたい!売却の流れ・税金・自宅で死亡した時の注意点を解説

「親が亡くなって実家を相続したけれど、住む予定がないので売りたい」と考えていませんか。相続が絡む家の売却は、通常の売却とは手続きの順番やかかる税金が異なります。

結論として、亡くなった親の家は相続登記で名義を変更すれば売却できます。期限や節税特例を押さえて進めれば、余計な税負担や相続人同士のトラブルを防げるでしょう。

本記事では、相続から売却までの流れ7ステップ、兄弟での分け方、税金と特例、親が自宅で亡くなった場合の注意点まで解説します。

この記事の監修者
髙柳 比呂志

髙柳 比呂志HIROSHI TAKAYANAGI

株式会社グッドバイバイ 代表取締役

保有資格
  • 宅地建物取引士
  • 不動産キャリアパーソン
  • 総合旅行業務取扱管理者

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目次

亡くなった親の家は名義を変えないと売れない

亡くなった親の名義のままでは、たとえ相続人であっても家を売ることはできません。売却の前に相続人を確定し、家を引き継ぐ人の名義へ変更する手続きが必要です。

ここでは名義変更が必要な理由と相続人同士のルールに加えて、売却を考え始めた段階で必ず把握しておきたい相続手続きの期限を一覧でわかりやすくまとめました。

売却には相続登記による名義変更が必要

亡くなった親の家を売るには、先に相続登記で名義を相続人へ変更する必要があります。不動産を売れるのは登記簿上の所有者だけで、親の名義のままでは買主へ所有権を移せないためです。

相続登記は2024年4月1日から義務化され、相続で取得したことを知った日から3年以内に申請しなければなりません。正当な理由なく怠ると10万円以下の過料の対象になり得ます。
引用元:法務省 相続登記の申請義務化について

相続登記と売買の同時申請で早く売る方法

早く現金化したい場合は、相続登記と売買による名義変更を同時に法務局へ申請する方法もあります。決済日に「親→相続人」「相続人→買主」の2件の登記をまとめて行う流れです。

遺産分割協議で家を取得する人が決まっていることが前提で、司法書士と連携して進めます。次のようなケースに向いています。

  • 相続人全員が売却に同意している
  • 相続税の納税資金を早く用意したい
  • 遠方に住んでいて空き家の管理が難しい

相続人の1人が勝手に売ることはできない

相続人が複数いる場合、1人の判断だけで親の家を売ることはできません。遺産分割が終わるまで、相続財産は相続人全員の共有状態にあるからです。

売却するには、遺産分割協議で家を取得する人を決めるか、相続人全員の同意が必要です。自分の持分だけを売ることもできますが、買い手が限られ価格も大幅に下がりがちなため、兄弟で早めに方針を話し合いましょう。

売却前に確認したい相続手続きの期限一覧

親が亡くなった後の手続きには期限があり、過ぎると選択肢が狭まったり税金が増えたりします。主な期限は次のとおりです。

手続き期限
相続放棄・限定承認相続開始を知った日から3か月以内
準確定申告相続開始を知った日の翌日から4か月以内
相続税の申告・納付死亡を知った日の翌日から10か月以内
相続登記取得を知った日から3年以内
空き家の3,000万円特別控除相続開始から3年後の年末まで
相続税の取得費加算の特例相続開始から3年10か月以内

特に相続放棄の3か月は短いため、親に借金があった可能性がある場合は最優先で確認してください。

亡くなった親の家を売る流れ7ステップ

亡くなった親の家の売却は、相続手続きと不動産の売却手続きを決められた順番で進めていきます。相続開始から売却完了までは半年〜1年程度が目安ですが、遺産分割が難航すると数年かかることもあるため注意が必要です。

初めての方でも全体像をつかめるよう、7つのステップに分けて具体的な流れと各段階のポイントを解説します。

なお相続前に売る場合との違いは、実家売却の手順・費用・節税特例をまとめた記事も参考にしてください。

遺言書の有無と法定相続人を確認する

最初に遺言書の有無を確認します。遺言書があれば、原則としてその内容に沿って家を相続する人が決まります。

自宅で見つかった自筆の遺言書は勝手に開封せず、家庭裁判所で検認(遺言書の状態を確認する手続き)を受けてください。公正証書遺言や法務局で保管されていた遺言書は検認が不要です。遺言書がなければ、親の出生から死亡までの戸籍謄本を集めて法定相続人を確定させます。

相続財産を調べて相続するか判断する

次に、家以外も含めた相続財産の全体を調べます。預貯金などのプラスの財産だけでなく、借金などのマイナスの財産も引き継ぐことになるためです。

  • 単純承認:プラスもマイナスもすべて相続する
  • 相続放棄:プラスもマイナスも一切相続しない
  • 限定承認:プラスの範囲内でマイナスを引き継ぐ

借金が家や預貯金の価値を上回るなら、相続の開始を知った日から3か月以内に相続放棄を検討しましょう。

遺産分割協議で家を相続する人を決める

遺言書がない場合は、相続人全員で遺産分割協議を行い、誰が家を取得するか、売却代金をどう分けるかを決めます。

合意内容は遺産分割協議書にまとめ、全員が実印を押して印鑑証明書を添付します。相続人が1人でも欠けた協議は無効なので、疎遠な兄弟も含めて全員の参加が必要です。話し合いがまとまらない場合は、家庭裁判所の調停も利用できます。

相続登記で親から相続人へ名義変更する

家を取得する人が決まったら、家の所在地を管轄する法務局で相続登記を申請します。主な必要書類は次のとおりです。

  • 登記申請書
  • 親の出生から死亡までの戸籍謄本
  • 相続人全員の戸籍謄本と印鑑証明書
  • 遺産分割協議書または遺言書
  • 家を取得する人の住民票
  • 固定資産評価証明書

登録免許税として固定資産税評価額の0.4%がかかります。書類集めが負担なら、司法書士への依頼も検討しましょう。

遺品整理を行い家の状態を把握する

売却活動の前に、家財や遺品を片付けます。物が多いままでは内覧時の印象が悪く、買主が見つかりにくいためです。量が多い場合は残置物撤去の費用相場を確認し、業者への依頼も検討しましょう。

あわせて雨漏り・シロアリ被害・給排水管の不具合など家の状態も確認し、見つけた不具合は必ず不動産会社に伝えてください。契約書に記載してもらうことで、引き渡し後のトラブルを防げます。

不動産会社に査定を依頼して売り出す

家の状態を把握したら、不動産会社に査定を依頼します。査定額は会社によって差が出るため、複数社に依頼して根拠を比較するのがおすすめです。見られるポイントは空き家の査定を解説した記事で紹介しています。

依頼先を決めたら媒介契約を結び、売却活動を始めます。遠方に住んでいる場合は、鍵の管理や内覧対応を任せられるかも確認しておくと安心です。

売買契約・引き渡し後に確定申告する

購入希望者と条件がまとまったら売買契約を結び、手付金を受け取ります。残代金の決済と同時に鍵を渡し、買主へ名義を移せば引き渡し完了です。

売却益が出た場合は、売却した翌年の2月16日〜3月15日に確定申告を行います。空き家の3,000万円特別控除などの特例は、税金が0円になるときでも申告しなければ適用されません。

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兄弟で相続した親の家を売る分け方4種類

相続人が兄弟など複数いる場合、親の家をどう分けるかで意見が分かれ、トラブルになりがちです。遺産分割の方法は大きく4種類あり、売却を前提とするなら適した方法はほぼ決まっています。兄弟間で揉めずに手続きを進められるよう、それぞれの特徴と、分け方を決める際に注意すべきポイントを確認しておきましょう。

現物・換価・代償・共有分割の違い

家などの不動産を分ける方法は、次の4種類です。

分割方法内容向いているケース
現物分割家は長男、預貯金は次男など財産をそのまま分ける家以外の財産も十分ある
換価分割家を売って代金を分ける誰も住む予定がない
代償分割1人が家を相続し、他の相続人に代償金を払う住み続けたい人がいる
共有分割家を相続人全員の共有名義にする結論を先送りしたい

共有分割は売却や解体のたびに全員の同意が必要で、共有者が亡くなると権利がさらに細分化します。売却予定の家では避けたほうがよいでしょう。

売却するなら換価分割が公平で揉めにくい

誰も親の家に住む予定がないなら、換価分割が最も公平で揉めにくい方法です。家を現金にすれば、決めた割合どおり1円単位で分けられるのが利点です。

実務では、代表者1人の名義に移して売却し、代金を分配する方法がよく使われます。全員の共有名義で売る方法もありますが、契約や決済のたびに全員の署名が必要になり、兄弟が遠方に住んでいると手間がかかる点に注意が必要です。

母親が存命・認知症の場合の進め方

父親が亡くなり母親が存命なら、母親も相続人として遺産分割協議に参加します。母親の住まいや今後の生活費も踏まえて、売却するかを判断しましょう。

母親が認知症などで判断能力を失っている場合、遺産分割協議は成立しません。家庭裁判所で成年後見人を選任する必要があり、原則として母親の法定相続分を確保した分け方になります。選任まで数か月かかることもあるため、早めに専門家へ相談してください。

売却代金の分け方は遺産分割協議書に明記

代表者の名義で家を売り、代金を兄弟に分ける場合は、遺産分割協議書に換価分割であることを必ず明記してください。記載がないと代表者から兄弟への贈与とみなされ、贈与税がかかるおそれがあります。

(記載例)
相続人Aは換価分割のため本件不動産を取得して売却し、売却代金から売却費用を控除した残額を、相続人A・B・Cが各3分の1ずつ取得する。

譲渡所得の確定申告は、代金を受け取った割合に応じて相続人それぞれが行う点も覚えておきましょう。

亡くなった親の家を売る税金・費用と特例

亡くなった親の家を売るまでには、相続税や譲渡所得税などの税金と、仲介手数料をはじめとする売却費用がかかります。一方で、相続した家に使える特例を活用すれば、税負担を数百万円単位で抑えられる可能性もあります。売却前に、税金の種類と計算の考え方、特例の要件、費用の目安をひとつずつ確認していきましょう。

相続から売却までにかかる税金4種類

親の家を相続して売却するまでに、主に次の4種類の税金がかかります。

税金タイミング目安
相続税相続時基礎控除を超えた部分に10〜55%
登録免許税相続登記時固定資産税評価額×0.4%
印紙税売買契約時1,000万円超5,000万円以下の契約で1万円
譲渡所得税売却翌年の確定申告売却益に約20%(所有期間5年超)

相続税は、遺産総額が3,000万円+600万円×法定相続人の数の基礎控除を超える場合にのみかかります。相続人が子ども2人なら、基礎控除は4,200万円です。
引用元:国税庁 No.4152 相続税の計算

譲渡所得税は親の所有期間を引き継ぐ

譲渡所得税は、次の式で計算した売却益にかかる税金です。

譲渡所得=売却価格-(取得費+譲渡費用)-特別控除額

税率は所有期間が5年を超えると20.315%、5年以下なら39.63%です。

相続した家の所有期間は、親が取得した時期を引き継いで判定します。親が長年住んでいた家なら、相続の直後に売っても長期譲渡所得として低い税率が適用されるのが一般的です。
引用元:国税庁 No.3270 相続や贈与によって取得した土地・建物の取得費と取得の時期

空き家の3,000万円特別控除を活用する

親が1人で暮らしていた家を相続して売ると、要件を満たせば譲渡所得から最高3,000万円を控除できます。2024年1月1日以後の売却で家を相続した人が3人以上なら、上限は1人2,000万円です。
引用元:国税庁 No.3306 被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例

  • 1981年5月31日以前に建築された(マンションは対象外)
  • 相続の直前に親以外の居住者がいなかった
  • 相続後に居住・賃貸・事業に使っていない
  • 耐震改修または取り壊しを行う(買主が売却の翌年2月15日までに行う場合も可)
  • 売却価格が1億円以下である
  • 相続開始から3年後の年末まで(かつ2027年12月31日まで)に売却する

たとえば子ども1人が相続した家を2,000万円で売り、取得費と譲渡費用が各100万円なら、特例がなければ約366万円かかる税金が0円になります。

相続税の取得費加算の特例も選択肢

相続税を納めた人が、相続開始の翌日から相続税の申告期限の翌日以後3年を経過する日までに家を売ると、納めた相続税の一部を取得費に加算できます。取得費が増える分、譲渡所得が減る仕組みです。
引用元:国税庁 No.3267 相続財産を譲渡した場合の取得費の特例

この特例は空き家の3,000万円特別控除と併用できないため、次のように空き家特例が使えないケースで検討しましょう。

  • 相続した家がマンション
  • 親が家族と同居していた家
  • 1981年6月1日以降に建築された家

仲介手数料・解体費など売却費用の目安

税金とは別に、売却には次のような費用がかかります。

費用目安
仲介手数料売却価格×3%+6万円+消費税が上限(800万円以下は最大33万円)
相続登記の司法書士報酬数万〜15万円程度
遺品整理・残置物撤去数万〜数十万円程度
確定測量35万〜80万円程度
解体費用木造30坪で100万〜200万円程度

仲介手数料や売却のための解体費用は譲渡費用として売却価格から差し引けるため、領収書を保管しておきましょう。片付けから売却までの総額は実家じまいの費用相場で紹介しています。

親が自宅で亡くなった家を売るときの注意点

親が自宅で亡くなった場合、「事故物件として扱われて売れないのでは」と不安に感じる方も少なくないでしょう。実際には、亡くなり方や発見までの期間によって、買主への告知が必要かどうかが大きく変わります。国土交通省のガイドラインに沿った判断基準と、売却の前に済ませておきたい対応をあわせて確認しておきましょう。

病死・老衰などの自然死は原則告知不要

親が自宅で病死や老衰により亡くなった場合、原則として買主への告知は不要です。住まいで人が亡くなるのは当然起こりうることで、買主の判断に大きく影響しにくいと考えられています。

国土交通省のガイドラインでは、老衰や持病による病死などの自然死に加え、転倒事故や誤嚥など日常生活の中での不慮の死も、原則として告げなくてよいとされています。
引用元:国土交通省 宅地建物取引業者による人の死の告知に関するガイドライン

発見が遅れ特殊清掃した場合は告知が必要

自然死であっても、発見が遅れて特殊清掃や大規模なリフォームを行った場合は告知が必要です。次のようなケースは告知の対象と考えましょう。

  • 孤独死で発見が遅れ、特殊清掃を行った
  • 自殺や他殺により亡くなった
  • 火災により亡くなった

賃貸と違い、売買では告知が不要になる期間の目安がありません。告知の範囲は事故物件の告知義務を解説した記事、孤独死が起きた家の扱いは孤独死した家の相続・売却の流れで解説しています。

告知しないと契約解除や損害賠償のリスク

告知が必要な事実を隠して売ると、引き渡し後に契約解除や損害賠償を求められるおそれがあります。近所の噂などから、買主が後で事実を知るケースは珍しくありません。

売却を依頼する際は、物件状況報告書(告知書)に亡くなった時期や状況を正確に記載しましょう。親と離れて暮らしていた場合も、警察や親族から聞いた情報を不動産会社と共有し、記載の要否を相談するのが安全です。

髙柳 比呂志 監修者
髙柳

事故物件・訳あり物件買取のプロからのアドバイス

「言わなくてもバレないかな」と迷う方は多いんですが、隠して売ったことが後から発覚すると、得したお金よりトラブルの損のほうが大きくなりがちなんです。
まずは事実をそのまま話してもらえれば、売り方は一緒に考えられますよ。

特殊清掃・遺品整理は売却前に済ませる

発見が遅れた家は、売却活動の前に特殊清掃と遺品整理を済ませましょう。臭いや汚れが残ったままでは内覧で敬遠され、価格も大きく下がってしまいます。

  1. 特殊清掃で汚染箇所の除去と消臭をする
  2. 遺品整理で家財を仕分けて搬出する
  3. 必要に応じて床や壁紙をリフォームする

ただし相続放棄を検討中なら、価値のある遺品の処分が相続の承認とみなされるおそれがあります。片付けの範囲は孤独死の後始末ガイドを参考に判断してください。

仲介で売れにくい家は専門の買取業者へ

告知が必要な家は、仲介では買主が見つかりにくく売却が長期化しがちです。その間も固定資産税や管理の負担が続くため、事故物件を扱う専門の買取業者への売却も検討しましょう。

  • 遺品が残った状態でも相談できる
  • 買主を探す期間がなく早く現金化できる
  • 近所に知られずに売却を進めやすい

価格は仲介より低くなる傾向がありますが、売却後の責任を免除される契約が多い点は安心材料です。詳しくは事故物件を売却する方法をご覧ください。

亡くなった親の家の売却で後悔しないコツ

亡くなった親の家の売却では、手続きの順番を誤ったり準備が不足したりすると、思わぬ税負担や借金の相続につながりかねません。ここでは、売却を始める前に押さえておきたい4つのポイントを具体的に紹介します。判断に迷ったときは一人で抱え込まず、相続や税務に詳しい司法書士や税理士へ早めに相談すると安心です。

相続放棄するなら家の売却や処分はしない

相続放棄を少しでも考えているなら、家の売却や解体、価値のある家財の処分はしないでください。後から借金が見つかっても、放棄できなくなるおそれがあります。

民法では、相続人が相続財産を処分したときは単純承認をしたものとみなされます。また、相続放棄は相続の開始を知った時から3か月以内に行わなければなりません。
引用元:e-Gov法令検索 民法(第915条・第921条)

3か月で判断できない場合は、家庭裁判所に期間の延長を申し立てられます。事故物件の相続で売却・放棄を判断する方法も参考にしてください。

購入時の契約書など取得費の書類を探す

親が家を買ったときの金額がわからないと、税金が大幅に増えるおそれがあります。取得費を証明できない場合は、売却価格の5%を取得費として計算するためです。
引用元:国税庁 No.3258 取得費が分からないとき

3,000万円で売却(譲渡費用100万円)取得費譲渡所得税
取得費を証明できる2,000万円約183万円
取得費を証明できない150万円(5%)約559万円

遺品整理の際は、売買契約書・建築請負契約書・購入時の領収書を捨てずに探しておきましょう。

仲介・買取・更地売却から売り方を選ぶ

家の状態や売却を急ぐかどうかで、適した売り方は変わります。

売り方メリットデメリット
仲介相場に近い価格で売れやすい時間がかかり、売却後の責任を負う
買取早く現状のまま売れる仲介より価格が低くなりやすい
更地売却土地を探す買主に売りやすい解体費がかかり、固定資産税が上がる

戸建ては隣地との境界が不明確だとトラブルになりやすいため、事前の確定測量も検討しましょう。仲介で断られた家の売り方は訳あり物件の買取と仲介の比較で紹介しています。

空き家のまま放置すると税負担が増える

空き家のまま放置すると、家の価値が下がるうえに税負担が増えるおそれがあります。人が住まない家は換気や通水がされず、傷みが急速に進むためです。

2023年12月施行の改正空家法により、管理が不十分な「管理不全空家」として市区町村から勧告を受けると、固定資産税の住宅用地特例が外れます。空き家特例の売却期限もあるため、相続したら早めに売却方針を決めることが大切です。

亡くなった親の家を売るときによくある質問

最後に、亡くなった親の家の売却について特に多く寄せられる質問を3つ厳選してまとめました。売却にかかる税金の目安や、相続税がかからない遺産の金額、遺品が残ったままの家を売却できるかどうかなど、手続きを始める前に気になりやすいポイントを事前に確認し、不安を解消したうえで落ち着いて売却を進めましょう。

Q

亡くなった親の家を売ると税金はいくらかかりますか?

A

売却益が出た場合のみ、所有期間5年超なら利益の約20%がかかります。2,000万円で売り、取得費1,000万円・譲渡費用100万円なら約183万円です。空き家の3,000万円特別控除を使えば0円になる場合もあります。

Q

親の遺産はいくらまでなら相続税がかかりませんか?

A

遺産総額が「3,000万円+600万円×法定相続人の数」以下なら相続税はかかりません。子ども2人なら4,200万円までです。家は売却価格ではなく路線価などで評価し、小規模宅地等の特例で評価額が下がる場合もあります。

Q

遺品が残ったままでも家は売却できますか?

A

売却できます。仲介では片付けてから売り出すのが一般的ですが、買取業者なら家財が残ったまま買い取ってもらえるケースが多くあります。相続放棄を検討中なら、遺品を処分する前に判断してください。

亡くなった親の家を売るときのまとめ

亡くなった親の家は、名義のままでは売却できません。遺言書と相続人を確認し、遺産分割協議を経て相続登記で名義を変更してから売却を進めましょう。相続放棄は3か月以内、相続登記は3年以内など手続きには期限があるため、売却を考え始めたら早めに着手することが大切です。

  • 兄弟で代金を分けるなら換価分割とし、遺産分割協議書に明記する
  • 空き家の3,000万円特別控除などの特例で税負担を抑える
  • 自宅で亡くなった場合は、特殊清掃の有無などで告知の要否を判断する

告知が必要な家や仲介で売れにくい家は、事故物件を扱う専門の買取業者への相談も選択肢です。家の状態や売却の期限に合った方法を選び、後悔のない売却につなげてください。

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    この記事の監修者
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    髙柳 比呂志HIROSHI TAKAYANAGI

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    愛知県名古屋市出身で、株式会社グッドバイバイ代表取締役。創業以来、熊本県を中心に九州圏で不動産の買取・再販を手がける。事故物件・訳あり物件専門の買取・売却サービス「お清め不動産」を運営し、孤独死・自殺・火災などの物件も現状のまま査定。特殊清掃・遺品整理・供養まで、トラブルを抱えた不動産の売却をワンストップでサポートする。

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