空き家が売れないのはなぜ?理由や対処法・活用できる補助金を解説

空き家が売れないのはなぜ?理由や対処法・活用できる補助金を解説

「空き家を相続したけれど、なかなか売れない」「何年も買い手がつかず固定資産税だけ払い続けている」とお悩みではありませんか?全国的に空き家の増加が社会問題となるなか、売れずに困っている所有者は年々増えています。

空き家が売れない原因は、立地や建物の状態だけでなく、価格設定のミスや法的な手続き不備が絡んでいるケースも多くあります。原因を正しく把握し、状況に合った対処法を選ぶことで売却の可能性は大きく広がります。

この記事では、空き家が売れない7つの原因と状況別の対処法7選に加え、放置するリスクや売却前の確認事項、事故物件・訳あり物件でも売れる方法をわかりやすく解説します。

この記事の監修者
髙柳 比呂志

髙柳 比呂志HIROSHI TAKAYANAGI

株式会社グッドバイバイ 代表取締役

保有資格
  • 宅地建物取引士
  • 不動産キャリアパーソン
  • 総合旅行業務取扱管理者

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空き家が売れない7つの原因

空き家が売れない7つの原因

空き家が売れない原因は大きく「立地・建物の問題」「法的・手続きの問題」「価格・心理の問題」の3つに分類できます。自分の空き家がどれに当てはまるかを見極めることが、売却への第一歩です。ここでは代表的な7つの原因を解説します。

立地や交通の利便性が悪い

駅や商業施設から遠い過疎地域に位置する空き家は、購入希望者が極端に少なくなります。とくに人口減少が進む地方では住宅需要そのものが縮小しているため、不動産会社に仲介を依頼しても買い手が見つからないケースが大半です。

田舎の実家が売れないと悩む方の多くは、この立地条件が最大の壁になっています。周辺にスーパーや病院がなく、車がないと生活できないエリアはとくに苦戦しやすい傾向です。さらに、最寄りのバス路線が廃止・減便されるなどインフラの衰退も追い打ちをかけ、若年層からの需要はほぼ見込めません。

建物の老朽化や損傷が激しい

築年数が古く、屋根の雨漏り・外壁のひび割れ・シロアリ被害など損傷が目立つ物件は、購入後のリフォーム費用を敬遠されます。木造住宅は築20年を超えると建物の資産価値がほぼゼロになるとされ、買い手にとっては「土地代マイナス解体費」の計算になりがちです。

リフォーム費用が数百万円と見積もられる物件では、その分だけ購入予算を削られるため値下げ交渉も厳しくなります。とくに長期間空き家になっていた物件は換気不足による湿気やカビの発生で劣化が加速しており、内覧時の印象が悪くなりやすい点も売れにくい要因です。

再建築不可の物件に該当する

接道義務(建築基準法第43条)を満たしていない土地では、既存の建物を解体すると新たな建物を建てられません。建築基準法では幅員4m以上の道路に2m以上接していることが求められますが、古い住宅地ではこの条件を満たさない「袋地」や「旗竿地」が多く残っています。

こうした再建築不可物件は住宅ローンの審査に通りにくく、現金購入できる買い手に限られるため流通性が著しく低下します。売れない家の特徴として代表的なケースです。セットバックや隣地の買い増しで接道要件を満たせる場合もあるため、事前に建築士や不動産会社に相談しましょう。

隣地との境界が確定していない

境界が未確定の土地は、購入後の隣人トラブルや面積相違のリスクを嫌って買い手から敬遠されます。とくに古い住宅地や相続を繰り返した土地では、登記簿上の面積と実測面積にズレがあるケースが少なくありません。

境界確定には隣地所有者の立会いと土地家屋調査士への依頼が必要で、費用は30万〜80万円ほどかかります。隣地が空き地で所有者の所在がわからない場合は「筆界特定制度」を利用する方法もあります。費用はかかりますが、売却を進めるには事前の境界確定が不可欠です。

相続登記が完了していない

2024年4月から相続登記が義務化され、正当な理由なく3年以内に登記しない場合は10万円以下の過料が科されます。登記上の名義が被相続人のままでは売買契約を結ぶことができないため、登記未了は売却の前提条件を欠いた状態です。

相続人が複数いる場合は遺産分割協議が必要になり、話し合いがまとまらないと手続きが長期化します。さらに相続人のひとりが認知症になると成年後見人の選任が必要になるなど、先送りするほど手続きが複雑になるリスクもあります。早期に専門家へ相談し、登記を完了させることが売却への第一歩です。

売り出し価格が相場とかけ離れている

「思い出の詰まった家だから」と感情的に価格を設定すると、相場とのギャップが買い手を遠ざけます。周辺の成約事例や路線価を確認し、客観的な根拠に基づいた価格設定が重要です。不動産ポータルサイトで類似物件の価格帯を調べるだけでも相場感はつかめます。

固定資産税評価額に対して売出価格が倍以上になっている場合は、明らかに高すぎる設定といえるでしょう。売れない家の特徴として、価格の見直しをしないまま長期間放置されているケースが目立ちます。ポータルサイトに長期掲載されると「売れ残り物件」の印象がつき、さらに敬遠されるという悪循環に陥ります。掲載期間が半年を超えたら価格の再検討をおすすめします。

心理的瑕疵がある物件である

孤独死や自殺・事件があった物件は心理的瑕疵として告知義務が発生し、買い手心理に大きく影響します。一般的な不動産会社では取り扱いを敬遠されやすく、仲介での売却が長期化しがちです。心理的瑕疵の内容によっては相場の2〜5割ほど価格が下がることもあります。

とくに事件性のある物件はインターネット上の「事故物件サイト」に情報が掲載されることもあり、情報の拡散が価格にさらなる悪影響を及ぼすケースもあります。ただし、訳あり物件を専門に扱う買取業者であれば、瑕疵を織り込んだうえで適正価格での買取が期待できます。

空き家が売れないときの対処法7選

空き家が売れないときの対処法7選

売れない空き家でも、原因に合った対策を取れば状況は改善できます。まずは価格の見直しやリフォームなど自分でできる対策から始め、効果がなければ買取業者や空き家バンクなど専門家の力を借りましょう。段階的に進める7つの対処法を紹介します。

売り出し価格を適正に見直す

最も手軽に取り組める対策が価格の見直しです。周辺の成約事例をもとに、不動産会社と相談しながら相場の範囲内で再設定しましょう。レインズ(不動産流通標準情報システム)の成約データや、国土交通省の「不動産取引価格情報検索」で実際の取引価格を確認するのが有効です。

ポータルサイトのアクセス数や問い合わせ件数も参考にし、反応が少なければ段階的に価格を下げる戦略も検討してください。3か月以上内覧の申し込みがない場合は、価格が高すぎる可能性が高いといえます。10%程度の値下げで問い合わせが増えるケースも多いため、市場の反応を見ながら柔軟に調整しましょう。

最低限のリフォーム・修繕を行う

フルリフォームは不要ですが、水回り・外壁・雨漏りなど買い手が気にしやすい箇所を修繕するだけで印象は大きく変わります。とくにキッチン・トイレ・浴室の水回りは内覧時に必ずチェックされる部分です。費用対効果を見極め、50万〜100万円程度の最低限の修繕にとどめましょう。

「現状渡し」で売り出す場合でも、室内の清掃と換気、庭の草刈りを行うだけで内覧時の第一印象が大幅に改善します。ホームステージング(家具や小物で空間を演出するサービス)を利用すれば、さらに買い手の購買意欲を引き出せます。雨漏りやシロアリなど構造に関わる問題は放置するほど修繕費が膨らむため、早めの対応が得策です。

更地にして土地として売却する

建物の状態が著しく悪い場合は、解体して更地にすることで買い手の幅が広がります。更地であれば新築用地・駐車場・資材置場など用途の選択肢が増えるためです。解体費用の目安は木造で1坪あたり3万〜5万円、30坪の建物なら90万〜150万円程度になります。

ただし更地にすると固定資産税の住宅用地特例が外れ、税額が最大6倍になる点に注意が必要です。売却の見通しが立ってから解体に着手するのが安全といえるでしょう。

不動産会社を変更・買取に切り替える

仲介で長期間売れない場合は、不動産会社の変更を検討しましょう。大手と地元業者では得意とするエリアや物件タイプが異なります。地域に精通した地元業者や、買取にも対応している会社に切り替えることで状況が改善するケースは少なくありません。

媒介契約の種類も見直しポイントで、一般媒介から専任媒介に変えることで不動産会社の販売活動が積極的になることもあります。仲介から買取への切り替えはスピード重視の方に適した選択肢です。買取なら仲介手数料がかからない分、総合的なコストで有利になる場合もあります。

空き家専門の買取業者に依頼する

一般的な不動産会社で売れない物件でも、空き家専門の買取業者なら買い取れる可能性があります。買取業者は自社でリフォーム・再販するノウハウを持っているため、老朽化した物件や訳あり物件にも対応可能です。

仲介と比べて売却価格は相場の5〜8割程度になりますが、最短数日で現金化できる点が大きなメリットといえます。複数の買取業者から査定を取り、条件を比較することが大切です。空き家の処分方法については「空き家の処分方法7選」でも詳しく解説しています。

髙柳 比呂志 監修者
髙柳

事故物件・訳あり物件買取のプロからのアドバイス

どこに相談しても断られたという空き家でも、私たちのような専門業者なら買い取れるケースは多いです。まずは査定だけでもお気軽にご相談ください。

隣地の所有者に買い取りを打診する

隣の土地を所有する人にとって、隣接地の購入は自分の土地の利用価値を高めるチャンスです。隣地所有者は相場より高い金額でも購入する動機があるため、一般市場で売れない物件でも交渉次第で売却が成立することがあります。

とくに旗竿地や変形地を解消できるケースでは、隣地との合筆で土地の価値が上がるため話がまとまりやすくなります。駐車スペースの拡張や庭の増設など、隣地所有者にとって具体的なメリットを伝えると交渉が進みやすいでしょう。直接声をかけにくい場合は、不動産会社を通じて打診する方法がおすすめです。

自治体の空き家バンクに登録する

空き家バンクは自治体が運営するマッチングサービスで、移住希望者や二拠点生活を検討する買い手とつながれます。登録は無料で、自治体によってはリフォーム補助金とセットで紹介されるため買い手にとってもメリットがあります。

全国版空き家バンク(アットホーム・LIFULL HOME’S提携)に掲載されれば露出が全国規模に広がるため、田舎の空き家でも成約事例は増えています。ただし空き家バンクは自治体ごとに運用体制が異なり、積極的に物件を紹介してくれるところと登録だけで終わるところがあります。売れるまでに時間がかかる傾向もあるため、買取業者への相談と並行して進めるのがおすすめです。

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空き家を放置するリスクと注意点

空き家を放置するリスクと注意点

「売れないから」と空き家を放置し続けると、固定資産税の増額や特定空き家の指定、さらには倒壊による損害賠償など深刻な問題に発展します。時間が経つほど選択肢が狭まり、負担が増大するリスクを正しく理解しておきましょう。

固定資産税の増額と特定空き家指定

管理が不十分な空き家は自治体から「特定空き家」に指定される可能性があります。特定空き家の判断基準は「倒壊の恐れがある」「衛生上有害」「景観を損なう」「生活環境の保全に不適切」の4つで、いずれかに該当すると指定されます。指定されると住宅用地の特例措置が解除され、固定資産税が最大6倍に跳ね上がります。

2023年の法改正では「管理不全空き家」も特例解除の対象に加わり、適切に管理されていない空き家への行政の対応はさらに厳しくなっています。特定空き家に指定されたあと改善命令にも従わなければ、行政代執行で強制解体され費用を請求されることもあります。年間の固定資産税が数万円から数十万円に膨らむケースもあり、売却を先延ばしにするほど経済的な負担は増していきます。

固定資産税の仕組みについて詳しくは以下の記事をご覧ください。
引用元:お清め不動産 空き家の固定資産税が6倍になる条件と回避策

髙柳 比呂志 監修者
髙柳

事故物件・訳あり物件買取のプロからのアドバイス

まだ大丈夫と思っているうちに特定空き家に指定されてしまった、というご相談は本当に多いです。税額が跳ね上がる前に、早めに動くことをおすすめします。

倒壊・火災による損害賠償リスク

老朽化した空き家が台風や地震で倒壊し、通行人や近隣住宅に被害を与えた場合、所有者は民法第717条(工作物責任)に基づく損害賠償責任を負います。この責任は無過失責任であり、「知らなかった」では免れられません。賠償額は被害の規模によって数百万〜数千万円に達することもあります。

また放火や不審火のリスクも高まり、空き家火災では火災保険が適用されないケースもあります。不法投棄や害虫の発生で近隣住民からの苦情が相次ぎ、行政から管理の指導を受ける例も増えています。管理を怠った空き家は「負動産」どころか「危険資産」になりかねません。

解体補助金の申請期限を逃さない

多くの自治体が空き家解体に上限50万〜100万円程度の補助金を設けていますが、予算には限りがあり年度途中で受付終了となることも珍しくありません。

売却か解体かを迷っている間に申請期限が過ぎてしまうケースもあるため、早めの情報収集が大切です。補助金制度の詳しい仕組みや申請手順は次の章で解説します。

空き家の解体補助金を活用する方法

空き家の解体補助金を活用する方法

空き家の解体には木造で100万〜200万円前後の費用がかかりますが、自治体の補助金制度を使えば負担を大幅に軽減できます。ここでは補助金の仕組みから申請手順、注意点までをまとめて解説します。

解体補助金の仕組みと支給額の目安

空き家解体の補助金は、2015年施行の空家等対策特別措置法を背景に多くの自治体が独自に設けている制度です。名称は「老朽危険空家除却補助金」「空き家解体撤去費補助金」など自治体によって異なりますが、基本的な仕組みは共通しています。補助率は解体費用の2分の1〜3分の2が一般的で、上限額は50万〜100万円程度に設定されているケースが大半です。

たとえば解体費用が150万円で補助率2分の1・上限50万円の自治体であれば、自己負担は100万円に抑えられます。対象となるのは旧耐震基準(1981年5月以前)の建物や、自治体の調査で「不良住宅」「特定空家等」に認定された物件が中心です。一部の自治体では築年数や耐震性に関係なく、一定期間使用されていない空き家全般を対象にしている場合もあります。

補助金申請の流れと必要書類

補助金の申請は必ず解体工事の着手前に行う必要があります。解体後に申請しても受理されないため、手順を間違えないことが最も重要なポイントです。一般的な申請の流れは次のとおりです。

  • 自治体の窓口(住宅課・都市計画課など)に事前相談する
  • 解体業者から見積書を取得する(複数社推奨)
  • 申請書・見積書・登記事項証明書・現況写真などを提出する
  • 自治体の審査・交付決定を受けてから工事に着手する
  • 工事完了後に実績報告書を提出し、補助金が振り込まれる

必要書類は自治体によって異なりますが、登記事項証明書・固定資産税納税証明書・解体工事の見積書・建物の現況写真の4点はほぼ共通して求められます。相続物件の場合は戸籍謄本や遺産分割協議書のコピーが追加で必要になることもあるため、早めに窓口で確認しておきましょう。

補助金申請で失敗しないための注意点

解体補助金には注意すべき落とし穴がいくつかあります。まず予算枠の上限です。多くの自治体では年間の補助件数や予算総額に上限を設けており、先着順で受付終了になるケースが大半です。年度替わりの4〜5月に募集が始まり、人気のある自治体では夏前に枠が埋まることもあります。次に業者選定の条件です。

補助金を受けるには自治体が指定する要件(建設業許可の保有など)を満たした解体業者に依頼する必要がある場合があります。知人に頼んだ個人業者では補助対象外になることもあるため、事前に確認してください。さらに、補助金は解体費用の全額をカバーするものではありません。自己負担分の資金計画も忘れずに立てておくことが大切です。更地にした後は住宅用地の特例が外れ、固定資産税が最大6倍になる点も踏まえたうえで、売却スケジュールとあわせて総合的に判断しましょう。

空き家の売却前に確認すべきこと

空き家を少しでも良い条件で売却するには、売りに出す前の準備が欠かせません。相続登記や境界確定などの法的手続きを整え、残置物を片付けておくだけでも買い手の印象は大きく変わります。売却前に確認すべき3つのポイントを押さえましょう。

相続登記を完了させる

空き家の売却は、登記上の名義人と売主が一致していることが前提です。相続登記には戸籍謄本・住民票・遺産分割協議書などの書類準備が必要で、手続き完了までに1〜3か月かかるのが一般的です。司法書士への依頼費用は5万〜15万円が目安になります。

なお、法定相続人の確認には被相続人の出生から死亡までのすべての戸籍を集める必要があり、本籍地が複数の自治体にまたがる場合は時間がかかるため注意してください。相続人が遠方に住んでいる場合は郵送手続きも可能ですので、早めに着手しましょう。実家売却の全体的な流れについては「実家売却の進め方ガイド」も参考にしてください。

境界確定と残置物の整理を済ませる

境界未確定のまま売りに出すと、購入検討者が現れても契約段階で頓挫するリスクがあります。土地家屋調査士に依頼し確定測量を完了させましょう。費用は一般的な宅地で35万〜60万円程度です。

また、家財や生活用品が残った「残置物あり」の状態は大きなマイナス印象を与えます。買い手が内覧したときに生活感が残っていると購入意欲が下がるため、事前の整理が欠かせません。残置物の処分費用は「残置物撤去の費用相場」で詳しく解説しています。

解体か残存かの判断基準を知る

築年数が40年以上で大規模修繕が必要な場合は、解体して更地売却のほうがトータルコストを抑えられることがあります。一方、築20〜30年で構造に大きな問題がなければ、リフォーム前提の「現状渡し」で売り出すほうが解体費用を節約できます。

判断の目安として、解体費用よりも建物を残したほうが売却価格にプラスになるなら残す、解体費用を差し引いても更地のほうが売りやすいなら壊す、という考え方がわかりやすいでしょう。迷ったときは複数の不動産会社に「古家付き」と「更地」の両方で査定を依頼し、差額を比較して判断することをおすすめします。

事故物件・訳あり空き家の売却方法

事故物件・訳あり空き家の売却方法

孤独死や自殺があった事故物件、心理的瑕疵のある訳あり空き家でも売却の道は閉ざされていません。告知義務のルールを正しく理解し、訳あり物件に強い専門の買取業者を活用すれば、スムーズに手放すことが可能です。

告知義務のルールと査定への影響

国土交通省が2021年に公表したガイドラインでは、自然死や日常生活での不慮の事故は原則として告知不要とされています。一方、自殺や殺人、特殊清掃を伴う孤独死は告知義務の対象です。

賃貸では発生からおおむね3年間の告知が求められますが、売買については期間の定めがなく、実質的に半永久的な告知が必要になります。告知義務の対象となる事案があると、一般的に相場の2〜5割程度の価格下落が見込まれます。ただし、告知義務の有無や査定額への影響は個別の状況によって大きく異なります。詳しくは「事故物件の告知義務ガイド」をご確認ください。

専門買取業者に依頼するメリット

訳あり物件を専門に扱う買取業者は、心理的瑕疵や法的リスクを織り込んだ査定ノウハウを持っています。一般的な仲介では長期化しがちな物件でも、最短数日で買取価格を提示してもらえるのが強みです。買取業者を選ぶ際は、訳あり物件の買取実績・査定のスピード・契約不適合責任の免責対応の3点を確認しましょう。

仲介より売却価格は下がりますが、確実に現金化でき、売主の契約不適合責任が免除される契約も多いため安心感は大きなメリットといえます。事故物件・再建築不可・共有持分など、一般市場では流通しにくい物件にも幅広く対応しています。訳あり物件の売却方法については「訳あり物件の売却ガイド」でも詳しく解説しています。

売れない空き家に関するQ&A

空き家の売却でよくある疑問をまとめました。田舎の空き家の処分方法や0円譲渡、相続放棄時の管理義務など、気になるポイントをQ&A形式でお答えします。

Q

田舎の空き家でも売れますか?

A

売れる可能性はあります。空き家バンクの活用や地域密着型の不動産会社への依頼が有効です。近年は地方移住やリモートワーク需要の高まりもあり、田舎でも成約事例が増えています。処分の選択肢については「田舎の土地の処分・活用ガイド」もご覧ください。

Q

0円でも空き家を手放す方法はありますか?

A

あります。自治体の空き家バンクでは無償譲渡の登録が可能です。また「みんなの0円物件」などの無償マッチングサイトを利用する方法もあります。0円での譲渡でも固定資産税や管理費の負担から解放されるため、長期的に見れば経済的メリットは大きいといえます。

Q

相続放棄すれば管理義務はなくなりますか?

A

相続放棄をしても、次の相続人や相続財産清算人が管理を始めるまでは管理義務が残ります(民法第940条)。管理を完全に免れるには家庭裁判所に相続財産清算人の選任を申し立てる必要があり、予納金として20万〜100万円程度がかかります。相続放棄を検討する際は、管理義務の継続も含めて弁護士に相談することをおすすめします。

まとめ

空き家が売れない原因は、立地や建物の老朽化から法的な問題、価格設定のミスまで多岐にわたります。大切なのは原因を正しく特定し、それに合った対処法を選ぶことです。仲介で売れなければ買取業者への切り替えを、田舎の物件なら空き家バンクの活用を検討しましょう。

空き家を放置すると固定資産税の増額や特定空き家指定、倒壊リスクなど時間が経つほど不利な状況に追い込まれます。事故物件や訳あり物件であっても、専門の買取業者に相談すれば売却の道は開けます。まずは現状を把握し、早めに行動を起こすことが大切です。

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    この記事の監修者
    髙柳 比呂志

    髙柳 比呂志HIROSHI TAKAYANAGI

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    愛知県名古屋市出身で、株式会社グッドバイバイ代表取締役。創業以来、熊本県を中心に九州圏で不動産の買取・再販を手がける。事故物件・訳あり物件専門の買取・売却サービス「お清め不動産」を運営し、孤独死・自殺・火災などの物件も現状のまま査定。特殊清掃・遺品整理・供養まで、トラブルを抱えた不動産の売却をワンストップでサポートする。

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