死臭は、換気や市販の消臭剤だけでは取り除けないことが多いです。
特に、孤独死などで発見までに時間がかかった場合は、体液が床や壁に染み込んだり、害虫が発生したりすることもあるため、注意が必要です。
死臭を消すには、臭いを一時的に抑えるだけでなく、原因となる汚染物を取り除く必要があります。
しかし、汚染の程度によっては自力での対応が難しく、特殊清掃業者への依頼が必要になる場合もあります。
この記事では、死臭を自力で消す際の注意点や放置するリスク、特殊清掃の作業内容と費用の目安について解説します。
髙柳 比呂志HIROSHI TAKAYANAGI
株式会社グッドバイバイ 代表取締役
- 宅地建物取引士
- 不動産キャリアパーソン
- 総合旅行業務取扱管理者
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目次
死臭を自力で消すには限界がある

死臭を消すには、臭いの原因を取り除く必要があります。しかし、体液などが床材や壁材の内部に染み込んでいると、表面を清掃しただけでは取り除けません。
また、汚染された場所の体液などに触れると、健康上のリスクが脅かされる可能性もあります。
さらに、市販の消臭剤で一時的に臭いを軽減させても、汚染源が残っていれば再び臭いが発生してしまう恐れがあります。
特に、発見までに時間が経過している場合や、床の下地や壁の内部まで汚染されている場合は、自力での消臭は困難です。
無理に清掃すると汚染が広がってしまう恐れがあるため、死臭が強い場合は特殊清掃業者へ相談しましょう。
死臭を放置するとどうなる?

死臭を放置すると、室内だけでなく、近隣住民や建物にも影響が及ぶ可能性があります。
死臭を放置してしまった時に発生する主な影響を3つ紹介します。
近隣住民への影響
死臭は非常に強く、窓や換気口、廊下などを通じて周囲に広がることがあるため、集合住宅だと、隣室や共用部に臭いが漏れ、近隣住民から苦情が寄せられるケースも考えられます。
臭いを早く抑えようとするあまり、状況を確認せずに窓を開けたり、送風機を使用したりすると、かえって臭いを周囲に広げてしまう恐れがあります。
安全を確保したうえで、周辺への影響を考慮して対応するように心がけましょう。
部屋や家への影響
遺体から流れ出た体液が床材や畳、壁などに染み込むと、建材の内部に臭いが残ることがあります。
汚染がフローリングの下地や壁の内部にまで及んでいる場合、通常の清掃では十分に取り除けず、建材の撤去や交換が必要になる可能性があります。
また、臭いが家具や寝具などに移ると、清掃や消臭の対象が広がり、原状回復にかかる費用が増えてしまう可能性もあります。
臭いが残っている場合は、表面の清掃だけで済ませず、汚染の範囲を確認して作業しましょう。
監修者髙柳
事故物件・訳あり物件買取のプロからのアドバイス
死臭が残ったままだと、売却や賃貸の際に買主や入居者が見つかりにくくなります。特殊清掃を行った物件は告知が必要になる場合があるため、清掃の記録や報告書は必ず保管しておきましょう。害虫・害獣の発生
遺体や体液などが長期間放置されると、ハエやウジなどの害虫が発生することがあります。室内に広がると、駆除や清掃に手間がかかるだけでなく、周囲の住環境にも影響する可能性があります。
害虫が発生している場合は、目に見える虫を取り除くだけではなく、発生源となる汚染物の対処もしなければいけません。
臭いが強く、害虫も発生している場合は、自分で処理しようとせず、特殊清掃業者へ依頼しましょう。
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自力での死臭の消し方と注意点

自力で対応できるのは、汚染がなく、通常の清掃で対処可能と判断できる場合に限られます。
遺体が残っている場合や警察による現場確認が必要な場合は、清掃や物の移動をせず、指示に従ってください。
次は、自分でできる死臭の消し方と注意点を紹介します。
安全装備を着用する
汚染された場所では、体液などが皮膚や目に付着する恐れがあります。清掃には、汚染の程度に応じた手袋や防護衣、目を保護する装備などを装備しましょう。
ただし、一般的なマスクや手袋だけですべてのリスクを防げるわけではありません。
腐敗が進んだ現場や汚染の範囲がわからない場所では、無理に作業せず専門業者へ依頼しましょう。
汚染物の撤去と害虫駆除・除菌
死臭の原因となる体液や汚染物が残っていると、消臭剤を使用しても臭いが再発する可能性があるため、まずは臭いの原因を取り除く必要があります。
ただし、汚染された寝具や家具などを自分で運び出すと、周囲に汚染を広げてしまう恐れがあるため、無理に運び出さないようにしましょう。
また、遺体の発見までに時間が経過していると、ハエやウジなどの害虫が発生している可能性があります。
害虫は汚染物を発生源として増殖することがあるため、目に見える虫を駆除するだけでなく、発生源となる汚染物の除去や、室内の適切な清掃・除菌が必要です。
しかし、害虫が家具の隙間や床下などに広がっている場合は、自力での駆除は難しいのが現状です。汚染の程度を判断できない場合は、むやみに撤去せず、専門業者に相談しましょう。
消臭剤でにおいを除去する
場合によっては、市販の消臭剤などで軽減できることがあるので、試してみるのも一手です。
複数の洗剤や薬剤を混ぜることはせず、製品の表示や使用上の注意を確認してから使用してください。
しかし、死臭の原因が体液や腐敗物にある場合、消臭剤だけでは十分な効果が得られないことがあります。
また、臭いの原因が建材の内部まで及んでいる場合は、専門業者による汚染物の除去や薬剤処理、脱臭作業などが必要になります。
その場合は、無理に清掃しようとせず、特殊清掃業者に相談するようにしましょう。
部屋全体を再度確認し再度消臭
清掃や消臭を行った後は、臭いが残っていないか確認しましょう。床材の隙間や家具の内部などに汚染が残っていれば、再び臭いが発生する可能性があります。
ただし、汚染が疑われる場所を自分で繰り返し確認したり、建材を剥がしたりするのは避けましょう。臭いが残る場合は、専門業者に原因を調べてもらってください。
換気は周辺住民への配慮が必要
通常の生活臭であれば、換気によって臭いが軽減する場合があります。
しかし、死臭が強い現場では、窓を開けたり送風機を使ったりすることで、臭いが近隣住民の敷地内に広がってしまう恐れがあります。状況を確認せずに換気するのは避けましょう。
臭いが強い場合は、周囲への影響や安全性を考慮し、特殊清掃業者に適切な対応を相談してください。
死臭を消すには特殊清掃業者への依頼が安心

死臭が強い場合や、体液が床や壁に染み込んでいる場合は、特殊清掃業者へ依頼しましょう。
特殊清掃とは、孤独死や事故などが発生した現場で、通常の清掃では対応が難しい汚染物の除去や消毒、消臭などを行う専門的な清掃です。
主な作業内容
特殊清掃業者が行う主な作業は、次のとおりです。
- 汚染物の除去: 体液や血液、汚染された寝具などを取り除く
- 洗浄・消毒: 汚染された箇所を状態に応じて処理する
- 害虫駆除: ハエやウジなどが発生している場合に駆除する
- 消臭・脱臭: 専用の薬剤や機材で残った臭いを軽減する
- 建材の撤去・原状回復: 必要に応じて床材や壁材を撤去し、補修する
オゾン脱臭機などを使用する場合もありますが、まずは死臭の原因を取り除き、現場の状態に応じて必要な作業を組み合わせて進めていきます。
特殊清掃業者へ依頼すべきケース
次のような場合は、自力での対応を避け、特殊清掃業者への依頼を検討しましょう。
- 遺体の発見までに時間が経っている
- 室内に強い腐敗臭が広がっている
- 床や畳、壁などに体液が染み込んでいる
- 床下地や壁の内部まで汚染されている可能性がある
- 害虫が発生している
- 清掃や消臭を行っても臭いが残っている
特に、体液が床材や壁材の内部まで染み込んでいる場合は、表面を拭き取るだけでは汚染源を除去できない可能性が高いです。
床材や壁材の一部を撤去し、内部を処理する必要が生じる場合もあるため、専門業者に依頼するのが無難です。
依頼する際は、死臭の消臭実績や作業内容、見積もりの内訳、追加料金の条件などを確認してから、正式に依頼しましょう。
費用目安
特殊清掃の費用は、部屋の広さや汚染の程度、必要な作業によって異なります。
一般的な目安は次のとおりです。
| 汚染の程度 | 費用の目安 | 作業内容の例 |
|---|---|---|
| 軽度 | 5万〜10万円程度 | 除菌・消臭など |
| 中度 | 10万〜30万円程度 | 汚染箇所の清掃・消臭など |
| 重度 | 30万円以上 | 建材の撤去や原状回復など |
実際の費用は業者や現場の状態によって異なります。また、各作業の費用が基本料金に含まれている場合もありますので、見積もり時に確認しましょう。
さらに、死臭が強い現場では、汚染物の除去だけでなく、害虫駆除や家財の搬出、内装の撤去などが必要になる場合もあります。そのため、消臭作業だけの料金では総額を判断できない場合があるので注意しましょう。
依頼する際は、作業内容と料金の内訳を確認し、追加料金が発生する条件について説明を受けてください。
まずは、複数の業者から見積もりを取り、金額だけでなく作業内容や対応範囲も比較しましょう。
監修者髙柳
事故物件・訳あり物件買取のプロからのアドバイス
原状回復に高額な費用がかかる場合は、清掃後に売却するか、現状のまま訳あり物件専門の業者に買い取ってもらうかを比較するのも一手です。清掃前に一度査定を受けておくと判断しやすくなります。死臭を消すには原因の除去が重要!状況に応じて専門業者に相談しよう
死臭の消し方について紹介しました。
死臭を消すためには、換気や消臭剤だけに頼るのではなく、臭いの原因を取り除く作業が必要です。
汚染がなく、生活臭などが原因であれば、通常の清掃や消臭で改善する場合があります。
一方、孤独死などで発見までに時間が経過している場合や、体液が床や壁に染み込んでいる場合は、自力での対応が難しいので、特殊清掃業者に相談しましょう。
特殊清掃では、汚染物の除去や洗浄・消毒、オゾン脱臭、必要に応じた内装材の撤去などを行い、臭いの原因に応じた処理を行います。
無理に自分で清掃しようとすると、汚染を広げたり、健康に悪影響を及ぼすおそれがあります。
死臭が強い場合や、原因がわからない場合は、安全を優先し、特殊清掃業者へ相談しましょう。
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髙柳 比呂志HIROSHI TAKAYANAGI
- 宅地建物取引士
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愛知県名古屋市出身で、株式会社グッドバイバイ代表取締役。創業以来、熊本県を中心に九州圏で不動産の買取・再販を手がける。事故物件・訳あり物件専門の買取・売却サービス「お清め不動産」を運営し、孤独死・自殺・火災などの物件も現状のまま査定。特殊清掃・遺品整理・供養まで、トラブルを抱えた不動産の売却をワンストップでサポートする。